工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「相葉くんは、本読んだりするの?」
「いや読まない。漫画は読むけど俺は電子書籍派。」
「そうなんだ!」
じゃあ、ここにきたのは欲しい本があったからってわけじゃないんだ。
相葉くんと2人歩きながら、参考書のあるコーナーへと向かう。
「あ、あった!」
ずらっと棚全体に並んだ参考書をじーっと見て、欲しいものを探す。
あ、見つけたけど…1番上の段だ。
…背伸びすれば届くかなぁ?
「ん〜〜〜っ」
もう少しで届きそうだけど、届かない…。
「どれ。これ?」
「あっ、うん…!」
困っていると、あたしの後ろから相葉くんがあたしの腕の上に手を伸ばし参考書をとってくれた。
もう片方の相葉くんの手のひらは、あたしの肩にぽん、と乗っていた。
あたしはなぜだか、顔がボッと熱くなった。