パクチーの王様 ~逸人さんがあやしい物を見ています~
圭太が母屋の玄関ホールに入ると、母達の笑い声が聞こえてきた。
上のサロンに居るようだ、と圭太は二階へと続く大きな階段を見上げる。
母、富美が主に使っているサロンを覗くと、
「あら、圭太さん、お久しぶり」
と富美の友人たちに声をかけられだが。
家に着いてすぐ、枯れ木に火をつけていたので、圭太が戻っていることを知らなかった富美は、
「あら、圭太。
なんで居るの」
と言ってくる。
「いや、服を取りに帰ったんだけど。
庭で、芽以に出会って。
ちょっと具合いが悪そうだったから、今、東屋で休ませてるんだ。
芽以の土産は何処?
俺が持ってくよ」
と言うと、
「あら、そうなの?
大丈夫かしらね」
と言いながら、富美は用意してあった紙袋を手に立ち上がる。