好きだから傷付ける

鬼藤くんのその怖さは私には分からない。
でも、やっぱり違ったのかもしれない。
鬼藤くんはいい人じゃないのかもしれない。
だって、やっぱり鬼藤くんは
人を傷付けてしまう人だから。
傷付ける事は良くない事だから。

雅來「ここで良かった?」

いつの間にか、私の家の前に着いていた。
あの場所がどこなのかは
分からないけど、随分と
近い距離だったように思う。

美空「え?ああ、はい。
ここからは1人で平気です。
送ってくれてありがとう。」

私を地面に降ろした鬼藤くんは
無理矢理作った笑顔を見せた。

雅來「そうだよな。
俺なんかが行ったら
家の人が驚くよな。
捻挫してるからゆっくり歩いて。
滝川が家の中に入るまで
ここにいるから。」

1歩ずつ家の玄関へと足を進める。
何度か振り返ったけど本当に
鬼藤くんはずっと私の事を
見守ってくれていた。
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