好きだから傷付ける

鬼藤くんの話を聞いて、辛くて
悲しくて私は泣いていた。

鬼藤くんのせいじゃないのに。
お父さんが悪いのに。
何でたった16歳の鬼藤くんが
親と離れて暮らさなきゃ
ならないんだろうって不思議だった。

でも、これ以上は言えない。
私と鬼藤くんは何の関係もない人だから。

雅來「何で滝川が泣いてんだよ。」

美空「...ごめんなさい。
でも、あの...」

雅來「その話し方、やめろよな。
俺らクラスメイトなんだし。」

美空「うん。気を付ける。」

雅來「それで、何?」

美空「鬼藤くんはどうして
喧嘩ばかりするんですか?」

雅來「大切な人を傷付けない為に
どうでもいい奴を傷付けてる。
誰かの事を殴ってないと怖くなる。」

美空「そう...ですか。」
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