好きだから傷付ける

でも、確かに私はベッドで
眠っていたしキッチンも冷蔵庫もあった。
あそこで生活する事も出来なくはない。
だけど、高校生1人で
住む場所ではないような気もする。

そんな私の疑問を知ってか
知らずか前を真っ直ぐ向きながら
鬼藤くんは話してくれた。

雅來「俺の父親は小さい頃から
暴力をふるう人間だった。
幼い妹の事も俺の事も母親の事も
毎日のように殴った。
俺たちを守る為に母親はこの街に
引っ越してきた。学校の最寄り駅
近くにあるボロアパートだ。
しばらくは俺もそこに住んでいた。」

美空「どうして、今は
住んでないんですか?」

雅來「高校に入学してすぐ
母親と喧嘩した俺は母親の事を殴った。
...怖くなった。俺にはあの人の血が
流れてる。一緒にいればいつか俺は
母親や妹の事を
殴るようになるかもしれない。
だから、自分から離れる事を決めたんだ。」
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