溺愛総長様のお気に入り。


え?あたし?

今のあたしに言ってたの?


キョトンとしてその顔を見返すと。



「愛莉、行くよ」



煌さんは立ち上がってあたしの手を掴んだ。


ちょっ、行くよって?



「ま、まって!行くって……どこにですか?」



面食らうあたしに。



「あやめ」



間髪入れずに当たり前のように返ってきたのは、あの恐ろしい場所。


もう二度と行くことなんてない……行きたくない場所だった。
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