時のなかの赤い糸


「平助――――――――!!!!」



永倉が声を荒げて部屋を勢いよく飛びだしていった。



佐之助って人はいったいどんな人なのだろうか。



今日からあたしは男なんだ。



いつになったら帰れるだろう?




先の見えない未来に少し不安になったけど




永倉さんや土方さんや沖田さんや近藤さん、それに色んな楽しい壬生浪士の人々がいるからなんだか不安だって乗り越えられる気がした。




「あはははははっ」




遠くから聞こえる藤堂と永倉の声や、皆の姿を見ると遥は笑みをこぼした。




(急に笑い出した…)




それを見ていた浪士たちは目を丸めたが、それからフッと笑い出した。




< 18 / 506 >

この作品をシェア

pagetop