時のなかの赤い糸
「俺も行く」
急に聞こえた永倉の声に遥が眉を潜めた。
「…永倉さんも…行くんですか?」
心配そうな遥の声が、マズイと雰囲気を読んだ皆が静まり返った。
(あたしというものがありながら……!)
苛立つ感情を抑えきれなくなった遥がお腹から大きな声を吐き出した。
「永倉さんの浮気者!」
「あっ…!遥違うっ!そうじゃなくて」
追いかける永倉の右手はむなしく空をきって遥がバタンと食堂を出ていった。
「マズイでしょ……新八さん」
「綾野可哀想だぜ」
藤堂や原田が言うなか、冷や汗タラタラの永倉がパクパクと口を動かしておどけていた。
「そんなつもりじゃなくって、総司の状態とか知りたかったんだよ……ι」
永倉が言っても皆は目を細くして疑いの眼差しを向けていた。
「ホントニッ!」
永倉の声もむなしく皆ご飯をたべだした。