時のなかの赤い糸


遥は皆の蝶を消すと、広間を出ていった。



沖田が笑いながら自室に戻ると、皆もぞろぞろ自室に戻りだした。




「綾野」



遥の部屋にやって来たのは原田だった。



「原田さん」




遥は明かりもつけないでただ座っていた




「新八さんも操られてたんだ。
それに、途中で気付いてちゃんとしたんだぜ?
永倉さんが最初に正気取り戻して、お前のこと気にしたんだ」




原田から伝わる永倉の暖かい気持ち。




「あたし…」


「新八さんのとこいっといで」



遥は自室を飛び出して永倉の自室にいった。




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