~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
 入り口から向かう先の出口まで、距離はおよそ百メートルとちょっと。よくある学校の体育館のバスケットコートを二往復するぐらいか。
 カーキーと朽葉が注意をそらしてくれているので直接的な被害はなかったが、時折襲い掛かるドラゴンの尾で何度か危険にさらされた。

「御冠神楽! しゃがめ!!」

「うぉ!! あっぶね!!」

 藍奈の声でギリギリで飛来した尾をかわすことができた。
 おそらくドラゴンに麟紅らを攻撃しようという意図はない。しかし、それでも無意識に尾が振られてくる。こればかりはさすがにどうしようもない。

「あんたの名前は長ったらしくてイヤなのよ!!」

「じゃあ下の名前で呼(よび)ゃあいいだけの話じゃねぇか!」

「そうさせてもらう……だから前見ろリンク!!」

「ぎゃあ!!」

「大丈夫! みさ……麟紅くん!!」

「安心しろ! 俺は無事だぁああ!!」

 麟紅の目の前に、ドラゴンの尾が落下した。少し位置がずれていれば、今頃麟紅はペシャンコだっただろう。そう思うと麟紅は背中に寒気がし、足の進みも速くなった。
 そして、ようやく出口まで残り五メートルほどのところまでたどり着いた。

「皆さん! ゴールはすぐそこです!!」

 煽烙の声を合図に、四人は一気に出口に滑り込む。偶然か、遅れてドラゴンの尾が出口すれすれに叩きつけられた。一歩遅ければおそらく命はなかったはずだ。
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