届かない想い・愛される喜び

「・・まっ、待ってくだ・・さい。」
みんなが、振り向くと海音·····で
イーサンは、花恋を後ろに隠し
「なにか?」と。
長身のイーサンに見下ろされた感じに
威圧感があるが····
「かっ·····花恋っ····
すまなかった。
花恋の事を傷つけていたなんて
本当に思っていなくて
本当に、すまなかった。」
と、頭を下げる。

イーサンが、何かを言いかけるが····

イーサンの腕に花恋が手を置くと
イーサンは、振り向く
花恋はイーサンに微笑みながら
イーサンの手に自分の手を絡めて
「もう、昔の話です。

同時は辛く、パパやママ、咲桜ちゃんに
沢山、心配をかけることもありましたが

今、私には、イーサンがいてくれます。

こんな私だけど大切に大切にしてくれます。
だから、もう、忘れて下さい。
貴方に対しての拒否反応?が
治ることあるのか、わかりませんが
私は、私の未来だけを大事にして
行きたいと思っています。」
と、言った。
すると
「本当に、ほんとうに
  その人で、良いのか?」
と、訊ねる海音に

イーサンは、むっとした顔を
向けるが・・・

花恋がイーサンと
    繋いでいる指に力を入れ

「はい。イーサンを·····
  イーサン・ベネット·····だけを······
    心から愛しています。

イーサンは、
頑な私をあきもせずに、
優しく優しく
包み込んで、恋愛に疎い私と
足並みをあわせて
中学生かと、笑われようが
恥ずかしがる事もなく
私を守ってきてくれました。

そんな人、もう二度現れないし
私自身がイーサンじゃないと
駄目なのです。
だから、心配しないで下さい。」
と、言うと
イーサンから抱きしめられて
「カレン、愛してる。」
と、言われ
「私も、イーサンを愛してる。」
と、伝えると
唇にチュッとキスをされた。

それでも、何かを言いかける
海音に·······

「もう、やめておけ。
  お前では、無理だ。
   嫌、お前には、無理だ。」
と、洋二さんに言われ
「どっ、どうして?そんなことが!!」
と、だだっ子みたいに叫ぶ海音に

「どうして?か、わからないのか?
だから、あなたではダメなんだ。

花恋の気持ちや
花恋の心の格闘や傷ついた心
家族や回りの人達の気持ちを
あなたは、何も感じずに
生きてきた。

人の気持ちは思い通りには
ならないし、望めもしない。
だけど、ずっと近くにいた
幼馴染みだったのでしょ?
あなたと花恋は。

なのに、あなたは花恋のなにも
見ずに自分の事ばかり
今、美しくなった花恋をみて
惜しいことをしたとか
思っているのでは?

そんな、あなたに私が
花恋を渡すとでも・・あり得ません。

これから私が
花恋を愛し抜いていきますので
あなたは、あなたで幸せに
なって下さい。」
と、海音にきっぱり伝えて
イーサンは、花恋を抱きしめながら
車に乗り込むと
ダンがドアをしめ
運転席に乗りこみ
車は、スムーズに発車した。

花恋は、
「ありがとう、イーサン。
ありがとう、ダン。」
と、言った。
「ダンは、いらないだろう?」
と、言うイーサンに
「ずっと、私のそばにいてくれたの。」
と、言う花恋に
「あっ、いやっ、ずっとって
誤解ですよ、イーサン。」
と、慌てるダン。
「わかってる。それ以上だったら
日本に沈めるが・・・
ありがとな。」
と、イーサンが言うと
「Yes.boss!」
と、言った。

「花恋もありがとうな。
うれしいかった。」
と、言うイーサンに
花恋は、恥ずかしくなるが
「お仕事、忙しいのに。
私の為にごめんなさい。
でも・・スゴく嬉しかった。」
と、言うと
「ほんと・・にっ
お前は・・今日は
寝かせてやれないな。」
と、耳元話すイーサンに
真っ赤になる花恋だった。

ホテルにつくと
日本見学をして戻ってきた
スタッフと一緒になり
みんなは、
イーサンをみて
びっくりしたり
ニヤニヤしたりと・・・

それから、みんなで
食事をとり
飲んで騒いだ。

やっぱり・・
この人達が好きだなぁ
と、改めて花恋は思っていた。
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