届かない想い・愛される喜び
そんな私達も
付き合って三年になる。
大きな喧嘩をすることもなく
きたが・・・
容姿もよく、仕事もできる海音は
本当に良くモテるから
嫌みを言われたり
意地悪をされる事は時々あるが
気にしないようにした
私も今年30歳になる
海音は、32歳だ。
海音から結婚の話しはない。
私とは、結婚に踏みきれないのだろうか
その事に悩んでいる中で・・・
この間ViVeのモデルさんの
撮影を見た辺りから
海音がおかしい
ソワソワしたり考え込んだり
話をしていても上の空だ。
仕事も課長になりかなり忙しい海音。
今日は、帰りに海音のマンションに寄り
夕飯を作るつもりだ。
朝、海音に
『夕飯、作ろうか?』
と、LINEしたら
『頼む』
と、返事がきていたので
海音の好きな和食を作り
海音の帰りを待つ
19時を過ぎても帰らない
20時を過ぎた時に
LINEをするが
既読にも・・ならない
何かあったのかと
電話をするが
海音が出ることはなかった。
21時・・22時となり
もう、帰ろうと思い立ち上がったとき
玄関が開き
海音が入ってきた
私の顔を見て
はぁっと、ため息をつく・・
なぜか、わからないが
やはり、早く帰れば良かったと
思いながら海音の横を通りに過ぎ
玄関に向かうと・・・
腕をつかまれて
無言のままベッドに投げられた
「きゃっ、なにするの?」
と、言うと同時に
キスをされて
無理やり口を開けられ
海音の舌が入り、私の舌を絡めとる
海音の背中を叩くが
やめてもらえずに
ブラウスのボタンを引き裂かれ
キャミソールをたくしあげ
ブラも上にあげ
胸先にかみつく
「うっ‥たいっ」
逃げようにも
海音の両膝で押さえられ
海音は、ネクタイを外し
ワイシャツを脱ぎすてた
私の両手を片手で押さえて
スカートを下げて
ストッキングを破り
下着をずらし
ズボンを脱ぐこともなく
前だけを開け
私の中に入れてきた
足をバタつかせ暴れたが
力で叶うわけもなく・・
何度も意識が飛びそうになるが
引き戻されて
腰を打ち付けられる
何度目かの欲を吐き出されたときには
私は指一本動かす力もなく
海音は、暴れないと思ったのか
私の着ているものを全て脱がせ
自分も全てを脱いで
私をうつ伏せにして
また、私の中に入り
何度も、何度も欲を吐き出し
「うっ‥ッゥ‥‥フゥン‥‥」
海音の声が漏れ
海音はバタンと倒れて
寝息が聞こえた
私は、流れる涙を拭く事もなく
海音の家に置いてある
自分の服を着て
自分の置いてある荷物を
全てゴミ袋にいれて
鍵を閉めて、合鍵をポストにいれ
ゴミ袋に入れた物はゴミ置き場に捨て
身体中が悲鳴をあげていたが
無理やり動かし自分のマンションに
帰った。
マンションにつくと
シャワーを浴びて
服を着替えて
着て帰ったものと
海音が私の部屋に置いている物を
すべてゴミ袋に入れ
鞄に着替えを入れて
ゴミを出してから
電車に乗った。
いく先は決めていなかった。
身体中が痛みと辛さで涙が
溢れた。
会社の総務の後輩に
「体調が悪くて明日はおやすみします。」
と、連絡した。
後輩からは
「わかりました。
大丈夫ですか?」
と、きたから
「ごめんね、寝ていたら治るから。」
と、入れて携帯の電源を落とした。
明日は、金曜日
土日、ゆっくりして考えようと
思った。
海が見えたので、そこでおりた
駅前にホテルがあり
そこにチェックインして
海にいってみる・・・
とても綺麗な海だった
しばらく、海をみて
ホテルに戻り軽く食事をしながら
何があっても、お腹は空くんだな
と、思っていたら
何時の間にか寝てしまっていた。
目を覚ますと
見たことのない天井
あ~あ、ホテルだ・・・
涙が次々に流れていった。
この日は、1日中
部屋の中で泣いて過ごした。
泣いて‥‥泣いて‥‥
もう、忘れよう
もう、終わりにしよう
と、決め・・
いつの間にか
泣き疲れて眠っていた。
カーテンの隙間から明るさが漏れ
目を覚ますと
ひどい顔をしていたが
シャワーを浴びて
伊達メガネをかけ
フロントに観光の場所を
教えてもらい
あちこち回ってみた。
小さい町だが、綺麗で
町の人達も優しかった。
日曜日の夜に携帯の電源を入れた
LINE・・
メール・・
着信・・
凄かったが
全て無視して
後輩に
『まだ、治りきってないので
月曜日までお休みします。』
と、連絡した。
『本当に大丈夫ですか?
ゆっくり休んで下さい。』
と、返事が来た。
とても優しい子だから
嘘をつく事は申し訳なかった
それから、お母さんに連絡して
「未姫、元気なの?」
「うん、なんとか
あのね、お母さん。
私、そっちに帰ってもいいかな?」
「何を言ってるの。
帰って来なさい。
仕事はどうでもなるよ。」
「‥‥おか‥あさんっ、ありがとう‥」
「なによ、どうしたの?
未姫、それで、いつ帰るの?」
「引っ越しがあるから
明日、業者に連絡する」
「決めたら、そのまま
帰ってきなさい。
引っ越し日に、またいけばよいでしょ?」
「うん、大家さんに連絡して
会社にも連絡してから
帰るね。」
「うん、到着時間わかったら
連絡しなさいよ。」
「わかった。ありがとう。」
と、言って電話を切った。
父親は、私がまだ学生の時に
病気でなくなった。
それからは、お母さんと弟の
樹也(たつや)25才と、三人で
過ごした。
樹也は、地元で消防士として働いている。
長男だから
母の側にいないといけないと思ったのか
だから、私は安心して
地元から離れて生活できていた。