キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
しばらく、二人とも黙ってカップに口をつけていた。
何を言うべきなのかをお互いが探してる。・・・ように。

やがて、静かに沈黙を破ったのはミチルさんだった。

「・・・僕が淳人のことを黙ってたのを、怒ってる?」

顔を振り向けると目が合って。あたしは小さく笑い首を振った。

「怒ってなんかないよ。お兄ちゃんもミチルさんも、淳人さんがフツウと違うから隠したかったの? あんまり気にしてないんだけどな。淳人さん、好い人だし」

「それでもね。淳人は、僕らとは違う世界に生きてる。無闇に関わっていい相手じゃない。そう思ってなくても、何かに巻き込まれてからじゃ遅いんだ。僕は隆弘に誓って、りっちゃんを淳人に近付けさせるわけにはいかないんだよ」

ミチルさんは少し厳しい顔付きで。言い聞かせるように、ゆっくりと。

「約束してくれないか、僕に。もう淳人とは会わないって。・・・お願いだ、りっ
ちゃん」


あたしの心臓に、見えない刃を突き立てた。
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