キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
テーブルに戻った後は、二度とお玉を握らせてもらえない。

「僕がよそってあげるから、食べたいの言って?」

ニッコリ笑ってるけど、どことなく首許がスースーする。おかしいな、エアコン効いてるはずだけどな。
気を付けろって言ったよねぇぇ?、・・・的なオーラがそこはかとなく漂って来て、今日もミチルさんの過保護ぶりは絶好調だ・・・・・・。





「仕事どう? ちょっとは慣れた?」

岡山って言ったら吉備団子。を、食後につまみながら、ミチルさんがやんわりこっちに視線を傾げる。

「うーん、『ちょっと』は。和気あいあいって雰囲気じゃないけど、今のとこそんなに嫌なことも無いしね。営業の男の人は、昼間ほとんど外に出てるからまだよく分からないってゆーか」

あんまり愚痴みたいなことは零したくないから、曖昧に笑って。

「みんなどこも、最初はそんなものだからね。大丈夫、りっちゃんなら頑張れるよ」

「うん、ありがと。頑張る!」

ありきたりな励ましの言葉でもミチルさんに言われると、ポン、て前に背中を押してもらえた気になるから不思議。この魔法は変わらない、昔から。
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