12月の春、白い桜が降る。
そんな事実があったなんて…
どうりで一目惚れもするはずだ。

やっぱり彼女には相当失礼なことをしてしまった。

今日来たら必ず謝ろう。

そして、返事の答えももう決まっている。

…でも、彼女との思い出があるなら、本当は忘れたくなかった。

いくら病気のことがショックだったとはいえ、また一から始めなければならなくなってしまったのだから。

彼女が覚えていることを僕は全く覚えていないなんて。

だから彼女との思い出をこれからまた作るしかない。


彼女が死ぬまで、あと一年で。
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