12月の春、白い桜が降る。
今日は彼女が観たいと言っていた映画を観る約束をしている。

恋愛ものの劇場アニメ映画で、予告が始まってた時からずっと半年間楽しみにしていたらしい。

僕は全く興味があった訳では無いが、
別に特に恋愛ものが嫌いというわけでもなかったし、

何よりひなたが楽しみにしている映画なら拒む理由がなかった。

今日はもう八月に入ってから三日経ち、ひなたとつきあってからまだ一週間近くだけど、

お互いだいぶ気を許し、気まづくなったりもしなくなってきた。

とは言っても、彼女は元々僕を知っていたわけだし、

緊張していたのは僕の方だけだったのだろうけど。

そう思ったけど、彼女も、「私も付き合いたての頃に戻ったみたい」と、照れ臭そうにはにかんでいた。

僕はこの笑顔に弱いなぁ、しみじみ思う。
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