やさしくしないで ~なぜか、私。有能な上司に狙われてます~
いくら見つめていても、パソコンは同じ画面のまま動かない。
「おい、がんばれよ」岡先輩の言葉に、私は反射的にはい、がんばりますと答えてる。
私は、ノートパソコンを手に取ると電源を落とすと、パソコンをひっくり返した。
そうして裏の蓋を開けてバッテリーを抜き出す。
「開けちゃっても大丈夫なの?」
岡先輩が心配そうに覗き込んでくる。先輩、不安そうに私を見ている。
大丈夫です。機械だけは強いんですから。
パソコンの状態が心配というよりは……
私が、事態を悪化させるのではないかと、心配しているみたいだった。
「大丈夫です」
隣で岡先輩が、私の作業を興味深そうに見ている。作業の難しさより、先輩に手元を見つめられている緊張で手が震える。
難しいことをしているように見えるかも知れないけど、見かけほど大変な作業でもない。
でも、先輩、私が作業をするところを見て、微笑んでくれた。
なんて、素敵なお顔。
後は、バッテリーを戻してケーブルを差すだけ。電源を入れると、ファンの音がして正常に動き出した。
これで大丈夫なはず。
良かった。動き出した。
うまく行かずに、課長呼ばないとダメかな?なんて言われなくてよかった。