やさしくしないで ~なぜか、私。有能な上司に狙われてます~
「ありがとう。助かった。無事に生き返った!」先輩は、すごく喜んでくれて、握手までしてくれた。私は、差し出された彼の手を軽く握った。手を握られた!
先輩、やっぱりいい人だなあ。
「今のところ大丈夫ですけど。同じことが起こったら、今みたいに……」
「ん、神谷ちゃん呼ぶね。俺がやって壊したりしたら困るから」
はい‼はい‼また、来ますとも。
いつでも呼んで下さい。
「電源を入れ直しただけです。誰がやったって同です」
「そんなことないよ。それに、パソコンも君に触られた方が嬉しいって。
パソコンの中身に触るのは、俺のポリシーに関わるんだ」さりげなく相手を立ててくれるところも素晴らしい。いいな。やっぱり、いい人だな。
「いいですよ。先輩のためならすぐに来ます」
自分から、携帯番号を教えて、ここにかけてくださいという手もあったけど、自分から言い出すのは気が引けた。
「そっか。ありがとう」いつ見ても爽やかで面倒見のいい人だ。それでいて営業部でそこそこの成績を上げている。
いいな。もう少し話してたいけど。
もう、かえらなきゃ。