溺甘系朧咲夜【完】
頭を抱えた。
「……よく素面(しらふ)で言えますね……」
「俺酔わないよ?」
「ザルなのは知ってますけど……」
「まー、でも」
ぽん、と流夜くんが私の頭の上に手を置いた。
「早いうちに咲桜に言わなかったのは悪かった」
「……ほんとですよ」
……最悪なことも考えちゃったじゃないか。
「断ったんだけど、まだしつこく言って来てな」
「えっ⁉」
しつこくって、まだ言い寄って来てるってこと⁉ あの金髪美人さん!
勢いよく顔を振り上げると、流夜くんは困ったように眉を寄せた。
「咲桜に心配かけるの嫌だったし、けど咲桜に教えたら突撃するかもしれなかったし、そんなことになったら害を受けるのは咲桜だからそれは避けたくて、ひと段落してから話そうと思ってた。でも、そんな困らせるくらいなら言って置けばよかった。ごめんな」
……否定出来ない自分が情けない……。好きな人にどういう心配させてんだ私は。
でも、殴られて高笑いするくらいのメンタルの人なら、なかなか諦めないのも納得出来てしまいそう。