好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「すみません……蓮見蒼さんですか?」

家の鍵を開けようとした時、後ろから声をかけられた。

カジュアルな服装の男性だが、洋服のセンスが田舎の人間ではない感じがした。



「はい……」

全く見覚えのない男にフルネームを呼ばれた俺は、不審に思いながらうなずいた。

俺のいぶかしむ視線に気づいたのか、相手は「申し遅れました」と笑顔を作って名刺を差し出した。



名刺などもらったことがない俺は、その小さな紙を片手で受け取る。

そこには、さっき立ち読みした週刊誌の名前が書かれていた。
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