好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「座れば?」

朝から片付けていた俺の部屋は、意外と綺麗だった。

俺は開いたままの段ボールだけ隅によせて、あいつを部屋に入れた。

あいつは、床に置かれたミニテーブルの前に横座りした。

俺もあいつの隣に座ったが、何から話したらいいのかわからなかった。



「なんで卒業した?」

「……もうやり残したことはないから」

あいつは、俺とは目を合わせずにつぶやいた。



「蒼は……変わってないの?」

ステージで堂々とパフォーマンスしていた時と違って、あいつは不安そうな目をしていた。
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