エリート副操縦士と愛され独占契約
力のこもった瞳に射貫かれるようで、ドキッと胸が騒ぐ。


「あ、あの……?」


無意識のうちに怯んで、私はわずかに背を引いた。
水無瀬君は頬杖を解いてふうっと息を吐く。


「まず、一つ反論しておく。俺は、彼女も友人も大事にする。他人には頼らない、なんて思ってないから」


彼は男らしい薄い唇の端をふっと上げた。


「う、うん……?」


ここに来ても、彼がなにを言わんとしているのかわからず、私は強く首を捻る。
私の反応に、水無瀬君がクスッと笑った。


「荒療治、してみよう」

「え?」


反射的に聞き返すと、水無瀬君は腕組みをして、愉快そうに肩を揺らす。


「鳩が豆鉄砲って顔すると、望月って随分と幼い顔つきになるな」

「っ、だって。水無瀬君が、荒療治なんて物騒なこと言うから」


彼のからかい口調には、ちょっとムキになって反論した。
水無瀬君は笑みを引っ込め、「荒療治ともちょっと違うか」と、顎を撫でながら思案する。
そして、私にふっと上目遣いの視線を送ると……。


「今後は、俺を基準に男を見ろ」

「……は?」

「望月が、俺以下の男を選べなくなるよう、俺が一肌脱いで手ほどきしてやる」

「な、なにそれ?」


そこまで言われても、水無瀬君がどういう意図を持っているのか、私にははっきり読めない。
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