停留所で一休み
新幹線で東京に戻り、自分の部屋に戻ったのは、その日の夕方だった。

カラカラと窓を開けると、携帯に着信があった。

「はい。」

『小形、まだ東京に着かないのか?』

通話の相手は、意外な相手だった。

「部長?い、今、着きました!」

『今~?』

「本当ですって!」

『ふう~ん…』


疑っている。

部長が疑っている。

『まあ、いい。今から出て来れるか?』

「今から?」

唐突な申し出に、一旦固まる。

『近くの店で待ってる。』

「近くの店って…」

そこでブツッと、電話は切れた。

「だから、人の話聞いてよ!!」

私は電話を切り、小さなバッグを持つと、帰ってきたばかりの部屋を出た。
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