停留所で一休み
私は相手の顔を見ると、目が点になった。

「今日からお世話になります、本村敬太と申します。あっ、名刺はまだありませんので、今度お会いした時でもよろしいですか?」

あいつはそう言うと、ニヤッと笑った。


「も、本村君!!」

私は驚いて、部長達が近くにいるというのに、大きな声を出した。

「びっくりしただろう。」

「当たり前でしょう?な、なんで、ここにいるのよ。」

「小形がいつか言ってたお誘いの話、この会社からだったんだね。」

「ええ~?」


そんな偶然ってあるのか。

「やっぱりおまえら、知り合いだったのか。」

高田部長が、微笑みながら言った。

「彼にOKの返事をもらった時、小形課長の名刺を出して、『彼女と一緒の会社で働いてみたいんです。』って言われた時にピンと来てね。」
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