停留所で一休み
「ないわけないじゃん。付き合ったきっかけとか、あるでしょう?」

私は克己に詰め寄った。

「きっかけ?何だったかな……知らない間に、付き合ってたからな。」


知らない間に?

一緒に働いているだけで付き合えるのなら、私も郵便局員になりたいわ。


小形家の食卓は、帰ってきた私に、遊びに来た和希ちゃんを入れて、ますます賑やかになる。

「和希ちゃん、美味しい?」

「はい。」

和やかな母と、息子の彼女のムード。


ー 彼氏の母親とは、会う度に火花が飛び散るよ ー


友達から聞いていた話とは、大分違う雰囲気だ。

「それね、出海が作ったのよ。」

母がさりげなく、アピールする。

「姉ちゃんが?料理できたんだ。」

克己が軽く驚く。

「あんたまで……」

私って、そんなに料理しなさそうなイメージなのかな。

「お姉さん、料理上手ですね。」

「えっ?そう?」

お世辞と分かっていても、照れてしまう。
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