停留所で一休み
「和希だったら、結婚してもいいかなあって思ってさ。」

それを聞いて私は、一気にお茶を噴き出した。

「汚ねえ!!」

克己は布巾で、テーブルを拭く。


「け、結婚?」

そんな言葉 どこから出てくるんだ。

「そんなに驚く事かよ。」

「だって克己、まだ26歳でしょ?」

「結婚したっておかしくはないだろう。イチ姉なんて、23歳で結婚したんだぜ?」


確かに一香は早かった。

だが一香の相手は、10歳も年上の人で、既に33歳にもなっていたから、仕方ないと言えば仕方なかった。


そんな時、台所から母と和希ちゃんの声が、聞こえてきた。

「ありがとうね、和希ちゃん。助かったわ。」

「いいえ。」

そういう会話をしている、母と彼女を見ていると、途端に嫁・姑に見えてくる。

「姉ちゃん?」

克己に呼ばれ、私はハッとして、頭をブンブン振った。

「何の話してたの?」

当然のように和希ちゃんは、克己の横に座る。
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