恋する24時 2

 見上げると、山角さんが

 アタシの座る席の横に立っていた。



 アタシを見下ろすその顔が

 今までさんざん絡まれてきた

 可児先輩の元カノ達と似ていて

 ため息を付きたくなった。




「お疲れ様です、ランチ中だけど、質問か何かですか?」




 そう言えば

 引き継ぎのミーティングの時

 先輩に意味深長な事を言っていたな……。



 出張催事1回でコレって

 可児先輩は、何やってンですか?




「……お疲れ様です、あたし玉井さんに、……せ、宣戦布告しに来ました」



「はい?」




 センセンフコク?



 あまりの言葉に、ついポカンと

 山角さんを見上げてしまった。



 顔を真っ赤にして

 ふるふると震える彼女は

 恋する女の子そのもので

 とても可愛くて……。




「……」




 ついアタシは、見とれてしまう。




「あたし、可児さんのことが好きです、玉井さんには、負けません」



< 69 / 186 >

この作品をシェア

pagetop