恋する24時 2

「うん……、その人だよ?」




 2人が心配するのは

 無理もない

 一緒にいたのが寄りによって『男』で

 更に、あんな噂のある

 可児先輩なのだから……。



 可児先輩の評価は

 頭が良く仕事はキレるけど

 女関係は最低。



 チャラくて来るもの拒まずで

 直ぐに別れるヒドイ男……。



 伊織さんから聞いた件を合わせても

 どこまでが本当かは

 わからないけれど……。




「……随分、噂と印象が違うけど、……その、大丈夫、なの?」



「うん、何もないよ? 先輩としては、頼りになる人だから……、むしろアタシが、迷惑かけているくらいなんだ……」



「……そっか、その辺も今度聴かせて?」



「うん……」




 考え深そうに

 2人は顔を見合わせ

 少しだけ安心してくれたようだった。



 ふと、近くでざわめく感じがして……




「亜古やめときなよ?」




 同期らしい女の子のとめる声?



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