しあわせ食堂の異世界ご飯3
とはいえ、まずはほかにも揃えたいものがたくさんあるので後回しだ。
 それに、魔法具のオーダーメイドはとてもお金がかかる。不便だからといって、そうほいほい作ってもらうことはできない。
 カミルが卵黄をかきまぜ終わると、とろとろした液体へ姿を変えた。
「わぁ! 卵がこんなになっちゃうなんて、不思議」
「まだまだここからだよ。次は、こっちを使うからね」
「透明なところも使うんですか?」
 アリアが取り出した卵白の入ったボウルを見て、リズは驚く。確かに卵白が調理されるなんて、想像もできないだろう。
 卵白の入ったボウルには、先程使った残りの砂糖を入れる。
「これで、卵黄のときと同じように……混ぜる!」
 カシャカシャカシャと、アリアは勢いよく卵白と砂糖を混ぜていく。
 本来であればハンドミキサーで混ぜたい作業なのだが……残念ながらそんな便利なものはない。
 高速で混ぜていくと、次第にアリアの息があがっていく。
「はぁ、はぁ……」
< 166 / 201 >

この作品をシェア

pagetop