しあわせ食堂の異世界ご飯3
「終わったんですか?」
「うぅん。もっと混ぜないといけないんだけど、なかなかね」
「……もっと混ぜるんですね?」
 アリアの様子を見て、リズはどうやら卵黄のときとは比べものにならないくらい混ぜなければいけないということを察する。
 しかしそれは、人の手ではかなり難しいらしい。
 様子を見ていたカミルも疲れてしまったようで、多少ぐったりしている。しかし誰かがかき混ぜないといけないので、カミルが再び気合を入れた。
「一番体力があるのは俺だからな、もうひと頑張り――」
「カミルお兄さま、わたしがやります」
「え?」
 唐突に自らやると言ったリズを見て、アリアとカミルの声が重なった。
「でも、リズちゃんには大変だと思うよ? ここは体力が必要だから、カミルに任せようよ」
「大丈夫です! わたしだって、アリアお姉さまの弟子ですから!」
 少しは格好いいところを見せたいのだと、リズが笑顔で告げる。
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