しあわせ食堂の異世界ご飯3
カミルとエマのやり取りを聞いて、全員がどっと笑う。
 こうして、リズとカミルが初めて作ったシフォンケーキのティータイムは賑やかに幕を閉じた。

 ***

 誕生日は年に一度、生まれてきたことを祝福する日だ。
 近しい人たちを飛んでお祝いし、美味しい料理を食べて笑い合う。これからの一年も元気でいられますように――と。

 本日はしあわせ食堂の定休日だが、店内はいつも以上に賑やかだった。
 カラフルな紙で作られた輪が天井から吊るされていて、『ハッピーバースデー』と書いた紙も壁に貼り付けられている。
 テーブルクロスはいつもの落ち着いた色から可愛らしい桃色に変えて、女の子であるリズが喜ぶような内装に仕上がった。
 そして極めつけは、リズの誕生日だということを知って押しかけてきた常連客たちだろうか。ほとんどが自分の子供を連れてきていて、リズとの年も近い。

< 176 / 201 >

この作品をシェア

pagetop