しあわせ食堂の異世界ご飯3
「明日は営業しているか? ……いや、休みの日は決まっているか教えてもらいたい」
「予定通りであれば、明日は営業していると思います。しあわせ食堂は本日が定休日で、五日営業して一日休みというサイクルになっています」
「そうか」
 自分の望む答えを得られたからか、ライナスは満足そうに頷いた。

 王城の敷地内へ入っていく馬車を見送った門番は、なぜ彼がしあわせ食堂のことを聞いてきたのだろうと不安に駆られる。
 ロスタン公爵といえば、リベルトを玉座から引きずり下ろして皇帝の座に着こうとしている張本人だ。
 彼の父親はリベルトの父である前皇帝の弟で、つまりリベルトの叔父にあたる。
 彼は生まれてすぐ両親――特に母親から皇帝になるため育てられ、リベルトが玉座に着いた今もその座を狙っているのは、王城に努める人間ならば誰もが知っている。
「でも、リベルト陛下が偽名を使って動いていることをロスタン公爵に伝えるとも思えないし……」
 単純に、人気のしあわせ食堂の料理が気になっただけだろうか。
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