しあわせ食堂の異世界ご飯3
(本当に食べたかったんだ……!)
 アリアはそんなふたりを見て、思わず吹き出してしまう。
 がっかりしているようだけれど、心配はご無用だ。
「まったく同じものじゃありませんけど、しらすでもじゃこは作れるんですよ」
「そうなのか?」
「はい。特に稚魚を細かく指定して作るわけではないですから」
 だからしらすのじゃこでもよければ、おにぎりを作ることができる。
「あ、でもカリカリ梅がないので……ただのじゃこおにぎりになっちゃいますけどいいですか?」
「そうか、梅も必要だったな」
 じゃこのことで頭がいっぱいになっていて、すっかり忘れてしまっていた。しかし市場で売っているのを見かけたことはないので、すぐ手に入れるのは厳しいだろう。
 リントは仕方がないと告げて、あきらめる。
「このしらすでじゃこのおにぎりを作ることはできるのか?」
「もちろん。というか、これだけたくさんあれば豪華なしらす丼だって作れますよ。すぐに準備しますから、待っててください」
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