バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
*

今日も先行書類の依頼があり製作課に電話をかける。
2コールの後、言葉が発せられるまでの一秒という短い間ですでに私の胸はドキドキしてしまう。

「製作課紅林です。」

低くて優しい声に胸がときめく。

「図面管理課の早川です。書類ご用意できましたので取りに来てください。」

「ありがとう。」

どう考えたっていつもと同じ、テンプレートなやりとりなのにどうしてこんなに胸がキューっとなるの。
今日も紅林さんの声が聞けた。

もちろん、受け取りに来たのは大島さんだけど。
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