バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
アパレル関係で働く明日美は、“可憐の一大事だわ”と、上から下までコーディネートしてくれた。
ありがたいやら気恥ずかしいやらで、胸がむずむずする。

「それにしても、可憐から好きになるって珍しいね。」

道すがら、明日美がからかうように言う。
そうなんだ。
私は今まで誰かに告白をしたことがない。
本意ではないけれど、図面管理課のアイドルなんて言われるように、学生時代からちやほやしてくれる男性は結構いて、告白されることの方が圧倒的に多かった。
可愛いなんて言われなれちゃってときめきもしない。
いつも受け身でろくな恋愛をしてこなかった私が初めてアプローチをしようとするのだから、明日美も興味津々みたいだ。

「そんなにかっこいいの?」

「うん、かっこいい。顔も声も。」

「えー楽しみ!」

更に優しく微笑まれちゃったら、私はきっと撃沈する。
ああ、もう、想像しただけでドキドキしちゃう。
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