バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
「早川さんは俺と帰ってよかったの?」

「え、何でですか?」

「だって合コンだったんでしょう?気になる人いなかった?」

紅林さんのこと気になりすぎてますー!とは言えず。
私は愛想笑いでごまかす。

「大島が飲み会するっていうから来てみたものの、まさか合コンだったとはな。あいつ、後でシメる。」

あー、そうですよね。
大島さんに騙されちゃいましたもんね。
やっぱり、嫌だったのかな?
ちょっぴり罪悪感が生まれてしまうよ。

「…合コンは好きじゃないですか?」

恐る恐る聞くと、紅林さんは諭すように言う。

「好きとか嫌いとかじゃなくて、もう若者にはついていけないよ。」

「そんなの関係ないですよ。合コンといったら連絡先交換ですよ。」

…かどうかはしらないけど私は口から出まかせを言う。
何せ私こそ合コン初参加だからね。
だけどこれは大チャンスだと思ったんだ。

「ぜひ私と連絡先を交換してください。」

早川可憐、一生一代の大発言をしてしまいました。
とたんに顔は熱くなってくるしドキドキは半端ないし手には変な汗かくし。

伺うように紅林さんを見ると、思いの外キョトンとした顔をしていて拍子抜けしてしまった。
ていうか、その表情、貴重な気がします。
< 25 / 93 >

この作品をシェア

pagetop