バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
紅林さんは顎に手をあてて一瞬考える素振りをしてから、ぼそりと呟いた。

「…メル友?」

「古っ!」

思わず突っ込んでしまった。
いや、学生時代は確かにメル友とか使わなくもなかったけど、まさか社会人になってからその言葉を聞くとは。
しかも別にメル友になりたいわけではないんだけど、まあいいか。

「えっとですね、無料でメッセージをやりとりできるアプリ知ってますか?メールというよりチャットっぽくできるんですけど。」

私は自分のスマホを取り出して、アプリのアイコンを見せる。

「それ、入れればいい?」

「ぜひ!」

「俺詳しくないからちょっと教えて。」

「はい!」

アプリをダウンロードして、友達登録をする。
早速スタンプを送り合って、ちゃんと登録されたか確認する。

「最近の若者はこういうの使ってるのか。そういや、大島にもこのアプリ入れろって言われた気がするな。無視したけど。」

「便利ですよー。あ、ほら、大島さんの連絡先も出てきましたね。アドレス帳と同期するので相手もこのアプリ入れてると勝手に表示されるんですよ。」

「大島のは削除するか。」

「ええっ!」

「冗談だよ。」

そう言って、紅林さんは静かに笑った。
その笑顔が素敵すぎて、私は鼻血が出そうだ。
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