夜のしめやかな願い

〝で?
兄貴になんかあったの?″

忘れていたが、宗雅は実家に同居をしているのだ。

内藤三兄弟の母である、静香が出てくれると思っていたので、ちょっと戸惑った。

「あの、オミ、インフルエンザで倒れたの」
〝ああそう。
 じゃ、手厚い看護をよろしく″
「ちょっと」

電話を切ろうとする気配にあわてて呼び止めた。

「今、救急で入ってのだけど、点滴が終わったら出なくちゃいけないの。
 迎えに来て欲しいんだけど」
〝やだ″

出た。

あまのじゃく。


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