夜のしめやかな願い
「さゆりの中では、“オミの頭の中はよくわからない。ってか、ちょっと苦手”となる。
そうなると、何か弱みを握って、宗忠に結婚を迫るしかない。
だけどそんなことはしたくない。
一方で親のプレッシャーは、経営している会社の業績が悪くなるほど強くなる。
大学生になって、粉ぐらいかけられたこともあるだろうに、気づかなかったのか、お前以外目に入らなかったしな」
宗忠はふうん、と少し頭を傾げた。
「で、兄さんがおいしくいただいちゃったと。
さゆさゆの中で少しは兄さんの印象はとっつきやすくなった?」
弟を横目で見ると、天使が黒く笑っていた。
まだ幼馴染として腹をたてているのか。
宗臣はため息をついた。
「今度、さゆさゆとデートなんだ」
宗忠は唐突に持ち出した。