夜のしめやかな願い
「だって、さゆさゆ、見たかったんでしょう?」
「そうだけど」
「さゆさゆのお祝いなんだから、さゆさゆの望むことをしてあげたいし」
耳当たりはいいけれど、なんだか違うと思う。
二人で楽しみたかったのだ。
「じゃあさ。
したいっていったら、してくれるの?」
さゆりは自分で意地悪だなと思う。
案の定、宗忠の表情が止まった。
「さゆさゆとはしないよ」
普通にさらっと拒絶する。
「どうして?」
「普通、妹とはしないでしょ」
「血縁関係、ないじゃない」
「精神的血縁関係があるじゃない」
宗忠はにっこりと笑った。