無気力少女は必要以上に迫る男共がお嫌い。
ただでさえ、信頼がある者でも伝えるのに躊躇われる情報なのに、真っ直ぐで無駄に尻に敷かれてるみたいな野郎に言うはずもない。
舐められてるみたいで気分が悪いね。
「・・・そう、ですか。俺が属してる族の幹部に、箕田っていう人を捜してる人がいるって。聞いたことがあって。・・・二年前に」
「・・・そうなんだ」
彼は、窓の外の風景に視線を送る。
・・・考えてる顔だな。
私の答えが、本意なのか。
まだ疑ってるのは間違いない。そりゃそうだろう。
「・・・・・・二年前だからね」
その幹部とやらの繋がりは、私が思っていたよりも浅そうだ。