森の妖精と団長さん
『レーガン家はラティモア家の維持のために…、ラティモア領地のために来てくれたんじゃないのか!?』
『何言ってるんですか、シキ様。我々はラティモアをより良くしようとしてるではありませんか!!』
『嘘を言え!!では、街を見てみろ!お父様がいた頃はこんなんじゃなかった!!』
自分の意見を言うように成長したシキをそのままにしておけば、レーガン家の邪魔になる。
シキを鬱陶しく思った側近は、その日から地下牢にシキを閉じ込めた。
ジル アスランの血を引いた者がいなくなり、ラティモアの屋敷にはレーガン家の者がより一段と増え始め、シキが閉じ込められて6年後、レーガン家のロイドがラティモア領主として本格的に引き継いだ。
シキが地下牢から出られた時には、既に両親の死から12年もの長い年月が過ぎていた。