森の妖精と団長さん
「エマーー!!!」
しばらく俯いたままでいると大きな声で名前を呼ばれ、顔を上げれば、そこにはシスカさんがいた。
「シスカさん!!」
無謀にも飛び降りようとする私を抑え、馬を止めたルカさんは馬から華麗に降りる。
「エマ、いいよ。降りてきて。」
手を差し伸べてくれるルカさん
恐る恐るその手を掴み、馬から降りる。
「エマ!!無事で良かった!!ずっと会いたかったんだから!」
シスカさんに抱きしめられ、また涙腺が緩む。
「シスカさん、ありがとうございます。私も会いたかったです!」
遠慮がちに抱きしめ返せば、さらにシスカさんが抱きしめてくれた。