森の妖精と団長さん



初めて王宮に来たときに連れて来られたところ



「ただ今戻りました。」



「おう、ご苦労。レオ、しばらく3人にしてくれ。」



「承知しました。」





そう言ってあっという間に王の側にいた人が部屋から出て行く。



「エマ、といったか…。両親の真相を長い間明かすことができず、申し訳なかったな。」



「い、いえ!王様にそんな、謝ってもらうことでは…。私の方がお礼を言わなければなりません!本当にありがとうございました!私にはお兄様がいると分かっただけで嬉しいので!」



ふふっと微かに王様が笑った気がした。


「そうか…エマは良いお嬢さんだ。…ルカよ、お前はこの子を守りきることができるのか。」


「俺にはエマしかいません。生涯、守り抜くと誓います。」



< 139 / 170 >

この作品をシェア

pagetop