森の妖精と団長さん
初めて王宮に来たときに連れて来られたところ
「ただ今戻りました。」
「おう、ご苦労。レオ、しばらく3人にしてくれ。」
「承知しました。」
そう言ってあっという間に王の側にいた人が部屋から出て行く。
「エマ、といったか…。両親の真相を長い間明かすことができず、申し訳なかったな。」
「い、いえ!王様にそんな、謝ってもらうことでは…。私の方がお礼を言わなければなりません!本当にありがとうございました!私にはお兄様がいると分かっただけで嬉しいので!」
ふふっと微かに王様が笑った気がした。
「そうか…エマは良いお嬢さんだ。…ルカよ、お前はこの子を守りきることができるのか。」
「俺にはエマしかいません。生涯、守り抜くと誓います。」