女の子にならせてよ
お腹あたりに微かな衝撃があった。
それ以外、痛みはない。
え?
目を開けてみると、私は誰かに支えられていた。
はっ!支えてもらっているままじゃ、申し訳ない!!
そう思って、すぐさまその人から離れる。
「あ、あの!ありがとうございました!!」
見上げないと顔が見えないほど、その人は背が高かった。
逆光で顔が見えなかったけど。
「おー。気をつけろよ?」
お、男!?
…そりゃそうか……私を支えられるのは女の子なわけないよね。
女の中で高い方の私が見上げるぐらい背が高かったし。
しばらく考えた後…私は、
「ごっ、ごめんなさいぃーー!」
そう叫んで逃げてしまった。