初恋レモン
「俺、こういうシンプルな部屋好き。
落ち着くしね。」


そういって柔らかい笑顔を
私に向けた。


あぁ、やっぱり海人君は優しい。
全く女の子らしくない
こんな部屋を『シンプル』って
いい言葉に置き換えて、
更に落ち着くとまで言ってくれた。
私が気にしてる事、気付いたのかな?
もし、そうじゃなくても
こうやって傷付けない言い方を出来るのは
海人君のすごい所だと思う。


「あ、ありがとう。」


なんとなく
お礼を言えば何故かキョトンとしている。


「なんで菜々がお礼言うの?」


今度はフッと笑った。


「え?んー、なんでかな?」


自分でもよく分かんないや。


「やっぱ菜々は面白いな。
普通お礼言うなら俺の方でしょ。
今日からお世話になるんだから。」





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