敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~
*
二人で会えるのは大阪出張が終わってから。
そう言われてから一週間。
いよいよ明日から出張だなあ、なんてのんびり部屋で考えていたのは昨日のこと。
そして今日は土曜日、午後1時。
なぜか私は今、駅まで猛ダッシュしている。
「神田さん」
「あっ、室長……!お待たせしてすみません」
「いや、それほど待ってないさ。それより急に呼び出してすまない」
「いえ、びっくりしましたけどこれといって予定もなかったので……」
待ち合わせ場所まで駆け足で向かう私に声を掛けてきたのは室長だった。
室長の出で立ちは濃紺のチェスターコートにグレーのスーツ、薄いブルーのシャツに合わせたネクタイはえんじ色が差し色になっていて全体的に普段の室長のスタイルよりはカジュアルな感じだ。
髪もいつもの半オールバックではなく、自然な感じで前髪が下ろされていて、会食のための出張と聞いていたけどお相手はどなたなんだろう。
半分プライベートということでスケジュールにもお相手のことは入っていなかった。
「とりあえず行こう。詳しいことは新幹線の中で説明するよ」
「はい」
さほど混んでいる訳ではないけれど、それなりの人波をスイスイとかわして進む室長の後を追う。
二人で会えるのは大阪出張が終わってから。
そう言われてから一週間。
いよいよ明日から出張だなあ、なんてのんびり部屋で考えていたのは昨日のこと。
そして今日は土曜日、午後1時。
なぜか私は今、駅まで猛ダッシュしている。
「神田さん」
「あっ、室長……!お待たせしてすみません」
「いや、それほど待ってないさ。それより急に呼び出してすまない」
「いえ、びっくりしましたけどこれといって予定もなかったので……」
待ち合わせ場所まで駆け足で向かう私に声を掛けてきたのは室長だった。
室長の出で立ちは濃紺のチェスターコートにグレーのスーツ、薄いブルーのシャツに合わせたネクタイはえんじ色が差し色になっていて全体的に普段の室長のスタイルよりはカジュアルな感じだ。
髪もいつもの半オールバックではなく、自然な感じで前髪が下ろされていて、会食のための出張と聞いていたけどお相手はどなたなんだろう。
半分プライベートということでスケジュールにもお相手のことは入っていなかった。
「とりあえず行こう。詳しいことは新幹線の中で説明するよ」
「はい」
さほど混んでいる訳ではないけれど、それなりの人波をスイスイとかわして進む室長の後を追う。