敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~
もちろんこれまでの経験値も場数も年齢も違うのだから当然と言えば当然なんだろうけど。
これまで関係のあった人達と私とは違うと言うのなら、せめて少しぐらいは室長にも焦りや余裕の無さを見せてほしいと思う。
「だから、俺も緊張してるけど」
「ど、どこが……」
「……髪をボディソープで洗うぐらいには余裕ないかな」
「え?」
私に覆い被さったまま、少し照れたように苦笑いをする室長。
ほんとに? と思いそっと髪に手を伸ばすと僅かに濡れた感触がそこにある。
「触っても分かんないだろうけど。洗い終わった時、やけに軋むなと思って気付いたんだ」
「……室長もそんな間違いするんですね」
「まあね。君と早くこうなりたくてそれしか考えてなかったからさ」
胸に触れていた手がゆっくりと動きを再開し、捏ねるように強弱をつけて触れられると甘い痺れが身体を貫く。
「……っ!」
「で、シャワーから上がれば君はこんな姿で俺を待ってるし。本当に俺を煽るのが上手いよ」
私を艶めいた目でみつめたまま、胸にあった手は徐々に下がり、するりとバスローブの紐が解かれて一糸纏わぬ素肌が露になっていく。
「……こっちも本当に何も着てないのか」
「だ、だからそうしろって言ったから……」
もう本気で恥ずかしいから何回も言わないでほしい。
そんな気持ちを抱える私の下肢へ室長は長い指を這わせ、身体を舐め回すように視線を滑らせる。