ボクは初恋をまだ、知らない。
〜Side.太陽先生〜

イベントとは、トラブルが付き物だ。
生徒達が真剣に取り組んで作ったドレスを何としてでも選んで貰いたい一心で、俺達教師は全力でサポートをする。

毎年1年生の最初のイベントでは、プレッシャーにより体調を崩す者がいて、
月村も、その1人になったけれど……

俺の助言であそこまで元気を取り戻すとは思わなかった。
しかも、「お墨付き」の存在である事を把握されていたのが少し恥ずかしい。

もっと言えば妙な事に、月村はたまに顔を真っ赤にして猫の真似をし出すんだ。

もしかしたら俺に気があるのかとさえ思ってしまう。

「あれ?月村はどこいった?」

仲の良い中村から、アイツの試着が中々入らないと聞かされて見回りに来たのに何故か本人が居ない。

「七瀬さんと試着室に入りましたよ。」

風見カンナからそう聞かされる。

「えっ!?……アイツ、まさか。」

モデルの七瀬さんにドレスを試着させるのか?

対応の仕方は自由だとは言ったが、他の生徒の力を借りるとなると減点対象になり兼ねない。

試着室のドアを叩こうとしたが、
その時七瀬さんの騒ぎ声がしてドアが開いた…。
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