ボクは初恋をまだ、知らない。
「…ドレス見せてよ。」

「え?七瀬さん着てくれるの?」

「おバカ!モデルしてるからってあたしは着ないわよ!」

冗談でボケたつもりだったが、
七瀬さんにおバカと言われてしまった…。

あれ?でも……

いいんぢゃないか……??

「へぇ…月村さんやっぱり技術は高いわね。
黒って定番だけど意外と着こなしが難しいのよ。
凝ったデザインだと余計にね。」

七瀬さんはボクのドレスを観察しながら、
的確な分析をするのだが…

「七瀬さんありがとう!助かったよ!」

「えっ!?何事!?」

ボクはさっきカンナちゃんにされたように、
七瀬さんの両手を握って全力で感謝を表現した。

「ちょっと手伝って!」

「えっ!?どこ行く気!?」

ボクは七瀬さんの手を取って、
クール系ブースの更衣室に2人で入った。


「ん?月村はどこ行った?」

見回りをしていた太陽先生が、
ボクの不在に気づいた。

「七瀬さんと更衣室に入りましたよ。」

「えっ!?まさかアイツ…。」

皆さん、もうお分かりだろうか?
ボクがこれからしようとしている事を。
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